EITARO 二子玉川髙島屋 of 東京の建築家と建てる家 自然素材のデザイナーズ住宅 連合設計社市谷建築事務所

自然素材で建てるデザイナーズ住宅 東京の建築家と建てる家づくり

rengoDMS連合設計社市谷建築事務所

グッドデザイン賞受賞


Photo : Nacasa&partners

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EITARO 二子玉川髙島屋

Back ground

「食」を入口として様々なブランディングを手がける、フーデリコの奥村文絵さんが総合ディレクションを行なう中で、パッケージなどのビジュアルを文京図案室、インテリアと建築を連合設計社が参画し、「榮太樓總本鋪」の中長期的なブランディングを行なっていく過程で実現したプロジェクトである。
「榮太樓總本鋪」は1世紀半以上にわたり和菓子を作り続けてきた江戸の老舗。
奥村さんのディレクションは付加的に価値観をつくるのとは全く正反対に、埋もれてしまって見えなくなった原石のようなものを洗い出すこと。年輪を重ねた深みのある老舗であるが故に、ブラッシュアップされた原石は他を寄せ付けない。
この玉川髙島屋店リニューアル以前から、アピールするべき和菓子の絞込みと併せ、ビジュアルのリニューアルデザインが他の店舗ディスプレイの中で実践されていた。お菓子は老舗の歴史をきっちりと背負い、そして他の和菓子屋にはない独自性のあるものを厳選。紺地に「榮太摟」のロゴが白く切り抜かれたパッケージは、当時の江戸の商いでもっぱら用いられていた暖簾に由来する。デザインは文京図案室の三木俊一氏。
何れも「榮太摟」にまつわる多くの歴史的事象のなかから選びぬかれた根源的なものであり、そこに宿る資質を磨き、そして明快にメッセージを発信することが徹底されていた。

店舗デザインでもこうした原則を継承し、あくまでも「栄太摟」を伝える最小限の要素で構成している。

Location

ロケーションは百貨店の地下食品売場の一角で、多くの店舗がアイランド状にひしめく中、背面に壁面をもった恵まれた区画である。特にこの場所は変則的な角地に位置する。
一方、この地下食品売場は専門店でありながらもデイリーな側面も強く、ギフトだけではなく自家用などの需要が多く見込まれる傾向があり、気取りすぎない店構えを必要とした。

角地の立地を利用して2方向に出入口を設け、カウンターを蛇行した平面形状とすることで、新たなひとの流れをつくり、リースエリア内に来店客の動線を積極的に導くようにしている。一番角にはアイランドカウンターの楔を入れ、来店客が商品ディスプレイの中に入り込むようになっていて、直接お客さんが手を伸ばして商品を選べる。
同時にお店の前面には生菓子を容れた木の番重が積み重ねられ市場のような活気を醸し出す。
メインの通路側の印象はあくまでも親近感のもてる雰囲気をつくり、来店客が足を踏み入れやすいように工夫を施した。

前面とは逆に、奥まった正面には、パッケージで用いた色と同色に特注した手漉きの和紙貼りの壁を背負ってショウケースを配置し新しいブランドの方向性を発信。
ブランドイメージはディスプレイとその背景の紺地に白抜きの「榮太樓」。
奥に進むにつれて、普段使いしやすく気軽な雰囲気から、だんだんと専門店のメッセージ性の色が濃くなるようなシークエンスをつくり出している。

One massage

デザインの方向性はデコラティブな操作ではなく、イメージを素直にそして明快に伝達すること。すなわち、シチュエーションをつくること。
壁面の紺はパッケージで用いた色と同色に特注した手漉きの和紙。
そして何より、主役であるお菓子を盛り付ける天然木の天板。
それ以外のものは一切背景として扱われ、店舗に必要な商品ストックや包装用品などは全て収納式の白い箱の中に納められた。
ショウケースさえも、その存在感を極力抑えるようにしていて、透明な箱が天板の上にポンッとただただ置かれている。高透過ガラス、枠や金物類を一切見せない技術的な追込みによってこのさりげなさが実現した。

天然木の一枚板には、お菓子に宿っている真心のようなものにふさわしい質感と、お菓子を店員さんからお客さんに手渡すときのもてなしの心が込められていて、良質な素材を最適の状態で提供するサービスのかたちや板場の立居振舞いを含めてサービスとする江戸前寿司の様相が意識されている。

ジグザグの蛇行する一枚板は商品レイアウトに合わせて高さが変化しても、あくまでも一筆書きのように連続する。そこには「潔さ」、あるいは「粋」のような意味合いを込めていて、江戸の老舗「榮太樓」の価値を原石の輝きとして再構築したイメージを伝えうるに相応しい舞台である。
その舞台の上の役者は、

和菓子職人がひとつひとつ丁寧につくった和菓子。

これからの「榮太摟」にふさわしいメッセージをこめた包装、そして、木製の番重やざるといった本物の質感だけををつかった奥村さんのディスプレイ。
心を込めて、その大切なお菓子を届けて渡すスタッフのホスピタリティとそこに訪れるお客さんの織り成すアクティビティ。

ここに見出されるものは、一枚板を背景に「ひと」と「もの」が織り成すランドスケープであり、ある意味江戸的な潔さをもった舞台の上で繰り広げられる「榮太摟」らしい世界観である。

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連合設計社市谷建築事務所にてデザイン設計いたしましたショップやレストランのデザインをご紹介させて頂きます。

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