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「玄関チャイムの電子音は嫌い。もっと他に自然な音の出る仕掛けはできないか」 設計の打ち合わせの時に建主から頂いた提案から生まれた玄関チャイム。

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「玄関チャイムの電子音は嫌い。もっと他に自然な音の出る仕掛けはできないか」
設計の打ち合わせの時に建主からこのような提案があった。
玄関廻りというものは 人が訪れるときに最初に対面する、いわば顔のような場所である。
ましてドアノブ や玄関チャイムのボタンは訪問者の手が触れる、とても大切な要素のはずである。
それなのに押しボタンで「ピンポーン」ではあまりに貧しい。
建主は遊び心と共に おそらくそうした感覚を無意識に感じていたに違いない。
着想の原点は『握手』ということ。
いかにも触りたくなる様な愛嬌のあ るかたち、柔らかく触感的な形態がレバーの部分には必要だった。
それを押し下げ ることで玄関内に吊るされた3つの異なる音色の鈴が鳴る。アナログな感覚を大切 にするため仕組みはできるだけ単純で直裁なものにしている。
求めるかたちには不整形な部分と精密な部分が共存しているため、材料は主に加工性の良いアルミを採用している。
レバーの部分は塊からの削り出し。ある程度のかたちは決めて最終的には握った感触を確かめながら、微調整した。レバーの台座やワイヤーのガイドは型押材のアングルを利用している。
アルミはアルマイト処理されることが多いが、生地をバフ仕上げにするとアルミ独自の柔らかさのある表情が生まれる。
※このデバイスデザインは、デザイナー越野俊が、設計工房禺在籍時設計担当作品「交差点の三角屋根」にて自ら考案し、提供したものである。
住宅建築2001.10月号抜粋 no.319
device designer : 越野 俊
photographer : 岩 為
























