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薪ストーブには暖房という目的を超えて、火がもたらす安らぎや人間の原始的な記憶を呼び起こすような魅力があり、炎のゆらめきが、安らぎやもてなしとして最強の室礼となります。
空調方式と違い、輻射熱効果の大きい薪ストーブは、部屋の真ん中に置くことでより効果的な働きをします。部屋と部屋を緩やかに仕切るような、空間のくさび、として薪ストーブをデザインするとどうなるか?
当然、裏側のない置き方になるので、それぞれの部屋の方向に向けて炎が見えるほうがいい。いろいろな方向から常に炎が意識できるように、薪をくべる扉以外の3方は全てガラスです。
またこの炎がどっしりとした台座の上に仰々しくあるのではなく、なるべくカジュアルな雰囲気にしたかったので、L字の脚の上に片持ちでガラス箱が載っかっているようにしています。
結果的にちょっとユニークで愛らしいキャラクター性が備わりました。こうしたキャラクターがその建物の中で行なわれる生活を、より楽しく豊かなものにしてくれるものです。
なお製作は長野の山林舎の児玉さんによるもので、デザインコンセプトを良く理解した上で、技術的なサポートをはじめ、多大なご協力を頂きました。
architect & device designer : 越野 俊
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