完成見学会開催のご案内
栃木県栃木市にて、連合設計社市ヶ谷建築事務所にて設計致しました新たな住宅が完成致します。
クライアントのご好意により、2010年3月20日(土)21日(日)22日(月)に完成見学会を開催致します。
申し込みフォームよりお申し込みの上、お気軽にお越し下さいませ。
完成見学会開催要項
- 開催日
- 2010年3月20日(土)・21日(日)・22日(月)
- 開催時間
- 10:00〜17:00
- 場所
- 栃木県栃木市薗部町
- 詳細地図はお申し込み後、ご連絡させて頂きます。
- 栃木県栃木市薗部町
備考
- スリッパ、手袋は現場にてご用意致します。
クライアントメッセージ
伝える心があれば、必ずしも饒舌な言葉は必要ではない。
控えめなご主人の口からは共働きの奥様が家事をこなしながら子育てをのびのびとできることとか、孫の顔を見にいらっしゃるご両親の居場所があるといいなとか、たくさんではないけれど、言葉の端々に一緒に過ごす家族への思いがにじみ出ていた。
そんな中にも、本人の強い想いが感じられたのは、庭とつながりをもった開放感のある住まい。
ヒアリングを終えて敷地を訪れたとき目の前にあったのは、西側に隣接するド迫力の緑の斜面。この場所を選んだことそのものが、クライアントの強いメッセージだった。
-この緑の斜面へ思いっきり開くような家がいい-
プレゼンテーションは相手への贈り物である。クライアントのメッセージに誠意を込めて応えるために、そんなメッセージを案に盛り込んでいった。
主寝室や子供室といった居室をもつ2階建てのボリュームは、北側に寄せて東西に細長い形状をとった。
これは居室の日当たりの考慮だけでは決してない。
庭への圧迫感を軽減することと水平方向へののびやかさを求めて、軒先が低くなるような片流れの屋根形状や梁組の工夫で最小限の高さに抑えた階高を追求していった。
全ては、庭を囲い込むこと、そして西側斜面への方向性を与える追い込みである。
一方で、リビングルームを擁した平屋建てのウイングは、2階建てにL字型に直交するように突き出している。片流れの屋根とその軒先は斜面に向かって開いていて、その絶景を室内に取り込むようにパックリと口をあけている。リビングルームから広いデッキに繋がる大きな開口は、生活の中にその風景を取り込んでくれる。
平屋のウイングの壁が道路からのアプローチを受け止め、ポーチのところでズバッと中庭側にトンネル状に視界が抜ける。その先には、この家の主役が切り取られている。
常識的には建物の南側にベッタリと貼りつくベランダは、平屋の上にポンッと載せていてまるで船の甲板のような場所。緑の斜面が目前にひろがるビスタが独り占めである。
タタミの間に設けた出隅の掃き出し窓と縁、あるいは主寝室のコーナーにとった開口、またはスタディコーナーのデスクと窓との関係だったり、窓の開け方にもメッセージが明快に反映されるように細心の注意が払われている。
みんなの家
半世紀以上にわたり連合設計社は、建築の中でもとりわけ根源的なカテゴリーである住宅に力を注いできた歴史がある。それはクライアント一人一人に相応しい家を追い求めた軌跡であり、その積み重ねが現在に至ってひとつの普遍的なプランニングの原則を導き出した。
それは、細切れにされた部屋の集積ではなくて、住宅に必要な場所が相応しい位置に配置されながら、おおらかに繋がった広がりのある家。これは限られたコストの中で、合理的なプランニングによって最小限の床面積で最大限の豊かさを獲得するものでもある。
この家でも、家事がコンパクトな動線で行なえること。料理をしている時も家族や友人と話しができるようなダイニングと一体のキッチン。吹抜けを介して1階とつながる2階の皆で使えるスタディコーナー。
普段は部屋の一角のゴロゴロできるタタミの床が引戸を建てれば客間に変わるとか、子供の成長や家族構成の変化に合わせてしつらえが更新できるなど、床面積を抑えながらも奥行きや広がりが持てるような、自由度の高いフリースペース.志向を基本としてプランニングされている。
こうしたプランニングによって、おおらかに住みこなす豊かさがもたらされる。
大きな空間を使い分けたり、シェアしたり、家族が一緒にくらす、みんなの家なのである。
食事をする場所は最も長い時間を家族が一緒に過ごす、特に大切な時間。ダイニングはリビングとタタミの間が直交する家の中心に配置した。
ペレットストーブを置き、火のしつらえを整えることで、暖房としてももちろんその効果を狙っているが、火のある生活の豊かさが家の重心に相応しい。





